代表取締役社長 上村英輔

写真:代表取締役社長 上村英輔

何より大切なのは地域とのつながり
目指すのは大きい会社より強い会社

代表取締役社長 上村英輔

社員全員が前を向いて走っている会社

─上村建設に入社された当時、社内の雰囲気などはどのような印象でしたか。

上村建設に入社する前は銀行員でしたが、その頃から何度か出入りするタイミングがありました。その時には社員の皆が真面目で静かだなという印象でした。一方で売上に対する強いこだわりや工事に対する技術屋としてのプライドなど、それぞれの業務に対する誠実さを感じました。

入社してからは、皆が心に熱いものを持ちながら、黙々と仕事に取り組んでいるということがわかりました。社員全員がとにかく前を向いて走っているという印象です。

─これまでに取り組んできた中で特に印象的なものは。

入社して最初の仕事が福岡市博多区吉塚での分譲マンションプロジェクトでした。それまで銀行員として同様のプロジェクトに関わったことはありましたが、事業者としてプロジェクトを進め、販売していくことへのプレッシャーで眠れない日々が続きました。

平成29年5月には本社の大規模なリニューアルを行い、同時に営業や工事など各部署の連携ができるよう、組織としての機能を高めるための組織改変を行いました。今のところ良い結果が出ており、会社の中に笑顔が生まれ、明るい雰囲気になってきました。

地場企業としてフットワークの軽さを持ち続けること

─お客様との信頼関係を築き、92%という高い満足度を誇る上村建設ですが、そのために心掛けていることは。

一番は先代の實会長がつくりあげた社風である、「真面目さ」「誠実さ」をこれからもずっと引き継いでいくことです。また、福岡の地場企業として、お客様が欲しい時に欲しいものを提供できるような「フットワークの軽さ」を持ち続けることです。お客様の満足度という意味では残りの8%を改善していく努力を続けることです。

設立から60年ということもあり、築30年、40年というオーナー様もたくさんいらっしゃますので、相続、売却、リノベーションなどのご要望も増えています。それらの声にしっかりと耳を傾け対応して、オーナー様にご満足していただくことが、会社の安定につながると思っています。

─会社組織としてどのようなことを大切にしていきたいですか。

組織の中で重なり合う部分が非常に大事だという思いがあります。会社としてお客様にひとつの提案をするのですから、各部署が連携し、会社全体のことを考えることはとても大切です。目指すのは大きい会社というより、強い会社というイメージですね。

失敗を恐れず明るく元気にチャレンジしてほしい

─地域との深い関わりの中で事業を展開する上村建設の経営を担う立場として、今後どのように舵取りをしていくのでしょうか。

福岡市はしばらく人口増が続く一方で、福岡市郊外では人口減少や高齢化が進むとされており、郊外で予測される空室率上昇を今の段階からケアできるようなリフォーム・リノベーションの提案。福岡市中心部においては経営サポートやデザインでの差別化など、高品質な商品・サービスの提供を続けていきたいと考えています。

また、平成30年11月からは組織改変で事業戦略本部を立ち上げ、新規ビジネスモデルの確立に取り組んでおります。現在の上村建設の土俵だけでなく、様々な領域に目を向けた事業を展開していきたいです。

設立60周年を迎え、これから100年企業を目指す時、お客様が求めているものを提供するために考え続け、これからも前を向いて走り続けることが大切だと思います。また、総合建設業としての技術力をより高め、その技術を継承できる環境をつくっていきます。社員には、数字に踊らされることなく、謙虚さを持ちながら、失敗を恐れずに明るく元気にチャレンジしてもらいたいですね。

代表取締役社長 上村英輔