名称 | 和白ホームⅡ |
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概要 | 2階建グループホーム 10室 |
構造 | 軽量鉄骨2階建て 寄宿舎 |
延床面積 | 306.8m² |
敷地面積 | 273.63m² |
竣工日 | 2025年4月18日 |
所在地 | 福岡市東区和白 |
社会福祉法人 秀宝会様が福岡市東区に2棟目となるグループホームを開所。建設に至る経緯や新しい施設への思いを、施設長の小宮洋祐様に伺いました。
知的障がいのある方が職員の支援を受けながら共同生活を送るグループホーム。入居希望者を受け入れるため増設して開所することになりました。
社会福祉法人 秀宝会はおもに、知的障がいのある方々が地域社会で暮らしていけるよう日々の生活や就労を支援しています。生活介護事業と就労継続支援B型事業所を実施している「和白苑」と、共同生活援助事業所(グループホーム)の「和白ホーム」を運営しています。今回ウエムラさんに建設をお願いしたのは和白ホームの2棟目で、知的障がいのある方が家庭的な環境の中で、職員の支援を受けながら共同生活を送るグループホームです。以前は西戸崎で定員5名のグループホームを運営していましたが、入居を希望する方が多く、運よく和白苑に隣接した土地を購入することができたので、5部屋増設し定員10名として開所することになりました。これで「和白苑」「和白ホーム」「和白ホーム Ⅱ」の近隣での運営が実現。和白ホームの入居者は和白苑を利用しているので、通所の利便性がよくなったのはもちろん、皆さんの特性に応じて働く場と住まいを一貫して支援することができ、緊急時にも職員が連携して対応できるなど、よりよい支援体制が整いました。「和白ホーム Ⅱ」のコンセプトは「楽しく暮らせる住みよい生活の場」です。みんなで楽しむのが好きな方も、一人で過ごすのが好きな方もいらっしゃいますので、コミュニケーションを楽しむスペースとプライベートなスペースの両方が充実した、だれもが自分らしく快適に暮らせる住まいをめざしました。
軽量鉄骨2階建てのグループホーム。車椅子がスムーズに移動できる同線とメンテナンスに対応した設備を整えました。
「和白ホーム Ⅱ」は軽量鉄骨の2階建てです。1階には27畳のLDKと個室が3部屋、バスルーム、トイレ2か所、夜勤職員の個室を備えています。LDKは毎日の食事をする場所であることはもちろん、レクリエーションなどを楽しむ多目的スペースとしても活用できるよう広くとりました。また、車椅子を利用される方が部屋からスムーズに移動できるよう動線を考え、身体障がい者用トイレを設置したほか、洗面所も車椅子で利用できるようにしています。トイレで失敗して汚してもすぐに洗えるよう隣にバスルームを配置し、入浴介助がしやすいよう洗い場も広くとりました。もうひとつのトイレは、使用時に室内を汚してしまうことを想定して、汚れを落としやすい壁材を採用し清潔を保つようにしています。フロアは明るく掃除がしやすい素材を選ぶなど、職員の働く環境もよりよくなるよう意見を随所に取り入れました。2階にもデイルームがあり、個室7部屋、トイレ、夜勤用職員の個室を備えています。さらに、一人で過ごすのが好きな方のために、フロアの一部をパーティションで仕切って居場所づくりをする予定です。災害時のことも想定しており、入居者と職員用の3日分の備蓄ができるよう各階に収納スペースを取りました。開所してまもないですが、1階LDKで開所記念の食事会、連休中にはパンづくりのレクリエーションなどをして、皆さんとても楽しそうに過ごしておられました。入居者の誕生月には必ず誕生会をしていますが、これからもご家族を招いての食事会や「和白ホーム 」の皆さんとの交流会など、楽しいイベントを続けていきます。家族の皆さんにも「きれいな施設ですね」「(入居者のために)いろいろと考えてくださってありがとうございます」と喜んでいただきました。「ずっとここに住んでいたい」と思ってもらえるようなグループホームにしたいと思っています。